2020年09月29日

友達と呼ばないで

発達障害傾向を持つ人たち、
また、愛着形成が失敗した人たち
それ以外でも
【人との距離感が分からない】
という人は多くいますよね。

距離感が分からないから、
人間関係で失敗したくないために
わざと相手との距離を取ってしまう人、
その逆に、
誰とでも仲良くしようと頑張りすぎて
急激に距離を詰めすぎてしまう人など
色々なパターンがあると思います。

そして今回取り上げるのは
【誰かの友達との距離】です。

”誰か”とは、例えば…
幼なじみ、家族、友だち、恋人、
配偶者など色々考えられますが
あるとき誰かに、
そのまた別の誰かを紹介された、
その先のことについてだと思ってください。

具体的な事例を作ってみます。
「彼女が友達を僕に紹介してくれた。
 その時一度だけみんなで食事をした。」

この時点で、一般的に彼女の友達は
「知り合い」「顔見知り」レベルになります。
でも、距離感の分からない人だと
【彼女の友達は、自分の友達】だと
思ってしまうことがあります。

ですが、彼女にとっては
「自分の友達を彼に紹介しただけ」なので
彼が勝手に「俺の友達が…」なんて言ったら
気分が悪くなってしまいますよね。

タイトルの「友達と呼ばないで」とは、
こういう意味になります。

極端な表現をしてしまうと、
ジャイアン的な言い方になりますが
「彼女のものは僕のもので
 彼女の友達は僕の友達」という感じで
人との距離感が分からないタイプでは
【自他の区別がつきにくい】という
印象を私は持っています。

それは、対人だけでなくて
相手の持ち物であったり世界観など
人によって異なりますが
彼女側の立場に立って表現すると
自分の大切にしている世界を
【共有するのではなく
   横取りされるような
     踏み込まれるような】
そんな感覚になります。
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*****当事者の方へ*****
平和主義でみんな友達、という考えは
素晴らしいですし理想だと思いますが
現実的ではありません。

友達の友達は、自分の友達ではないし
友達の持ち物は、友達のものです。

もしかすると、
そこで【自分は特別だから】という
ポジティブな感情を持ったうえで
そのように考えてしまうかもしれませんが
ここは敢えて
【境界線をきっちりさせたほうが】
良好な関係が継続できると思います。

また、顔見知り→知り合い→友達→親友に
至るまでの定義は特に定められていませんし
個人の感じ方に違いもあります。
ですがさすがに2〜3回会っただけで
「友達」と呼べるほど
相手のことを深く知れるわけでもないし
その逆に相手から友達だと言われたときは
多少の警戒心は必要かと思います。

人との距離感を理解するヒントとして
【お互いのことを、
     どのくらい知っているか】
基準にされると良いかと思います。

つまり、阿吽の呼吸まではいかなくても
お互いを理解し合うまでには
それ相応の時間と機会が必要であり、
【その過程を経験しないままに
   距離感を急激に詰めてしまえば
        簡単に関係性は崩れる】
というわけです。

稀に、
その勢いでも上手くいくことがありますが
それは、たまたまだと思った方が良いでしょう。

次回も
”友達と呼ばないで”パートUのような
内容でお送りしたいと思います。
posted by whereabouts長谷 at 07:54| Comment(0) | 発達障害

2020年09月26日

人の怒りを感じられる人

前回に続き、
人からの攻撃を恐れる人は
相手の顔色を伺うことができ、
相手の怒りを察することができる
という話の延長になります。

確かに、
人の顔色を伺うことが上手で
相手の機嫌を損ねないように、と
先回りして動ける人はいます。

これも、別に発達特性と
直接関係しているものではなく
散々失敗して責められたことや
我の強い人たちに抑えつけられたことなどで
できあがった”性格”の一部です。

さて、この”怒り”を感じとりやすい人の
勘違いについて今回は書いてみますね。

一例として
【毒親に育てられた子ども】
取り上げてみたいと思います。

毒親の定義はざっくり言えば
【子どもの成長の妨げになる親】
細かいところの一部分、
今回のテーマに沿ったところで
表現すると
【気分ムラのひどい親】です。

特に、
母親に日常的に気分ムラがあって
母自身の気分によって
【干渉し過ぎたり無視したり】
くり返すことにより
子どもは一貫性のない親に対して
いつも【ご機嫌伺い】
するようになることが多いです。

小さい子どもにとって
【母親を失うことは命の危険】
という本能的なものなのでしょうか…
母親に見捨てられることに対して
恐怖心を持つ子どもが多いです。

こういったことによって
「人の顔色を伺う」クセがつきます。

発達障害の傾向を持つ人たちは
学校生活においても
【人間関係がうまくいかないので】
同じように顔色を伺うクセが
つきやすいのではないかと思います。

このクセが直らないと
【大人になってから
     エスカレートします】
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*****当事者の方へ*****
自分は、いつも相手に対して
【怒っていないかビクついてしまう】
というタイプの人は
ここから先もぜひ読んでください。

確かに、爆弾発言をしてしまったり
相手の意にそぐわない時には
相手を怒らせてしまうとは思います。

それに、人の気持ちが分からないから
どんなことで怒らせるのか分からなくて
ビクビクしてしまうのも分かります。

だけど、
【相手がいつも
  怒っている前提で構えていると、
   怒っていない相手を挑発してしまう】
ということを知ってください。

どういうことかというと、
相手は普通に話しているつもりなのに
当事者が”怒られている姿勢”
接していることによって
【当事者が被害者ぶってしまう】
ということが起こりやすいです。

また、
「こう思っているんだよね?」などと
【相手が思っていないことを
     発言して徴発してしまい】
結果的に関係が崩壊してしまいます。

何が言いたいかというと
「人の顔色を伺う、怒りを感じるのが得意」
というタイプの人は勘違いしていて
【自分がいつも
   怒られている感覚にあるから】
相手と上手くいっていないということです。

立場の置換えが苦手だから
ピンと来ないかもしれませんが、
自分がいつも怒っていないのと同じで
相手がいつも怒っているとは限りません。

「それでも不安でどうにもならない。
 人付き合いに支障が出ている。」
といった状態が酷いのであれば
ぜひ心療内科でも受診してみてください。
posted by whereabouts長谷 at 15:37| Comment(2) | 心の健康を保つ

2020年09月24日

人の気持ちは分かります

前回の記事では
「人の気持ちを見抜きにくいから
 いじめられていることに気づかなかったり
 騙されやすかったりする」という内容で
 お伝えしました。

それで、
「人の気持ちは分かりますよ」と思う
発達障害傾向の人もいます。
確かに、特性の程度の差があるので
本当に人の気持ちが分かることもあるし
逆に私たちは誰でも
「本人の言葉で聞かなければ」
気持ちが分からない場面は多々ありまから
この程度なら問題ない範囲です。

ただ、そうでない場合には
「人の気持ちが分かる」という言葉そのものの
【意味をはき違えている】可能性があります。

分かりやすいのが
【人の顔色を伺って察するのが得意だ】
という発言をする人のケースです。

これまでの相談の中で分かっているのは
このタイプの人たちが気づけるのは
【人の怒りだけで】
どうやって気づいているかというと
【非言語である表情や声色から】
察しているようです。

これは、自分が攻撃されたり
責められたりしないように
【自己防衛のため】
身についたと思われます。

ですが、もしも相手に悪意があっても
ニコニコしていたり
嬉しそうな話し方をしていれば
ほとんど気づくことはありません。

それは
【聞いた言葉の意味を
  理解するのに時間がかかるからで】
しばらく時間が経過してから
相手の悪意に気づくこともあります。

何が言いたいかというと
「人の気持ちが分かる」という当事者は
勘違いをしてしまっていることがあり
相手がとても分かりやすい態度で
怒ったり喜んだりしているときは
理解できる、
というのが正確な表現かな、と思います。
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*****当事者の方へ*****
小さい頃から悪気もないのに
誰かを怒らせてしまったり
失敗が多かったことなどで
大人の今も「怒られるのではないか」
などと人間関係にビクついて
上手く関われないかもしれません。

他人と関わる=攻撃される
という公式が脳内にあれば
極力、関わりを避けたいでしょうね。

こういった辛さを軽減するためには
【人の態度や表情だけでなく
  言葉の正確な解釈が必要になります】
だけどこれは、
当事者だけでなくみんなにとって
難しいことだと思います。

だから大切なのが
【気持ちの確認をする】ことなのです。
騙されているかどうかの件は別として
喜び・楽しみ・悲しみなどの感情を
「どういう気持ちなの?」と
相手に確認してみましょう。
そこでようやく、
相手の気持ちに少しずつ近づけます。

最後にまとめますと、
当事者の勘違いという点ですが
”人の怒りを感じることができる”ことと
【人の気持ちが分かることは違います】

なぜなら怒りは「一つの感情」であり
【気持ちには怒り以外の
    複数の感情がある】からです。

人の気持ちを分かるようになりたいなら
相手に直接質問することです。
聞き方にもコツがありますが
それはまたいつか記事にしますね。
posted by whereabouts長谷 at 07:46| Comment(0) | 発達障害